3.162019
子どもの力を伸ばす子育て 〜教育心理学に学ぶ知能の発達〜
4月からは長男・次男が高3・中3になるため我が家はダブル受験の1年になります。
普段から親ができることは環境を用意してあげることくらいだと思っていて、「勉強しなさい」とはあまり言ったことがありません。勉強は親がうるさく言ってやるものではないし、本人が必要だと感じた時にやればいいことだから、物事に対する意欲だけ育てておけば時期がくれば力を発揮するだろうという考え方。まあ、教育方針はいろいろだから、これがいい悪いとかは言うつもりないのですが、私は子どもは自分の力で育つ力があるから、植物が育っていくように土とか肥料とか水とか光さえ準備していればいいと思ってます。愛情とか、一緒に遊ぶ時間とか、美味しいもの食べるとか、よく寝るとか、友達を大事にするとか、運動するとか、子どもが人として成長するための基盤。小学生の時の成績なんて、人生において何か影響したりしないんだし、小学生時代はとにかく遊んでほしい!と、長男と次男の成績は覚えてもいません。
高校くらいからは友達関係も続いていくし、人生の方向性にも関わってくるから頑張ってほしいものですが、それもまあこの子の人生だから、できるのは応援くらいと思い、長男が必要とした時には家庭教師や塾を探し、担任の先生に「この成績では受からないから志望校を変えたほうがいい」と言われた時に「落ちてもいいから本人の希望の高校を受けさせます」と親しかできない協力をしたくらい。
なので受験と言ってもやるのは本人たちで、タイミングよく夕飯を出してあげたいくらいなのですが、家は落ち着く場所でいたほうがいいだろうから、安心して勉強できる環境にはしてあげたいと思っています。そして、子ども時代はいいけれど、成長したら学力がないと人生の課題解決能力も育たないと思うので、自己責任とはいえ必要な時期には勉強してほしいと思ってます。受験は子どもを大きく成長させるものだから、大人もできる協力はしてあげたい。
そして、なかなか進んでいませんが、今も私は玉川大学通信教育部教育学部教育学科に在籍しています。専門学校をやめて時間はできたし、子どもたちが勉強するのと一緒に私も頑張ろう!と思っているところ。今日は教育心理学の勉強をしました。
保育の勉強はしてきたけれど、教育全般はそんなに勉強してきていなかったので、人間の発達や認知の発達などを知ると、中高生の現在の子育てにも役立ちそうです。
子育て中はつい他の子と比較して、「できる・できない」を尺度に発達を考えがちですよね。私も、保育士だったのに、長男が0歳児クラスの中で歩き始めたのが最後ですごく悩みました。でも今全然問題ありません。
発達には本当に様々な考え方があります。今日心に残ったのは以下のふたつの理論です。
【ガードナー 多重知能理論】
ガードナーは認知科学や脳科学をもとに、知能を6つの枠組みに分類して多面的にとらえており、知識の量や反応の速さのみが人間の知性をあらわしているものではないことを強調している。
①言語的知能・・・・・・話す・書くなど
②音楽的知能・・・・・・音楽の認知・楽器の演奏・作曲など
③論理-数学的知能・・・・数学・物理・科学などに必要な論理的・科学的思考能力
④空間的知能・・・・・・設計・デザインなど、空間操作の情報処理能力
⑤身体的-運動感覚的知能・・スポーツ・舞踏など身体動作の自在なコントロール能力
⑥人格的知能・・・・・・他人の気持ちや考えを察する「対人的知能」と自分自身の気持ちや考えについて深い洞察を持つ「個人内知能」
【スターンバーグ 知能の三鼎立理論】
スターンバーグは人間の知能を3つにわけ、3つのうちどの知能がより優れているかで人の個性や特性、職業の向き不向きが決まるのではないかと考えた。
①構成的知能・・・・・知能テスト・学力テストで測れる知能
②経験的知能・・・・・経験を通して得た知識をもとに、独創的なアイディアや方法を考え出すことができる能力
③文脈的知能・・・・・争うごとの仲裁など、状況判断や環境への適応に優れた能力
と、こんな感じの勉強を進めていくと、自分はこの力はあるけどこれは全くだめ、長男はこれはあるけどこれはない、次男はこれはあるけどこれはない、など思い当たります。私は科学的思考能力はないけど別に必要もないしそんなに困ってはいません。たくさんの子どもを見ているとそれぞれに得意と苦手があります。それは遊べばすぐにわかります。こんなおもちゃで遊んだらいい、こんなカードゲームで遊んだらいい、具体的なおもちゃやゲームがたくさん浮かんできます。我が子に対して勉強はそんなに熱心ではなかったけど、外遊びも、おもちゃでも、ボードゲーム・カードゲームも徹底的に遊んだから、長男と次男には底力があると信じたいです。子育ての結果がどうなのかには本当に時間がかかります!
専門学校では、おもちゃだけで年間約80回×90分の授業をしてきました。来年度、市町村での子育て講座や保育士会など講座のご依頼をいただいていますが、そのほとんどが120分です。120分の中には伝えたいことがいっぱい。メディアのこと、おもちゃのこと、アナログゲームのこと。
でも一番大切なのはそれを通してどう子どもと信頼関係を作って子育てを楽しくしてくか、子どもを幸せな大人にしていくかということです。おもちゃもゲームも大好きだし優れているけれど、それ自体が大切なのではありません。子どもが独立する時に、幸せを感じられる大人に育ったかが一番大事で、学ぶことも、モノも、そのために有効で役立つ道具、というだけのことです。
週3回関わる学生と違って、これからはたった1回の出会いになることがほとんどの単発講座。自分が学ぶことで一番効果的な濃縮された時間を創り上げたいと思っています。
ここ数年、おもちゃ・木育・メディアなど集中的に学んできましたが、今年は教育について継続的に学びを深めて、おもちゃやゲームについて理論でも実践でも語ることができるように、地道に取り組みたいと思います。
mother’s space ミーナ代表/北海道認定木育マイスター/認定NPO芸術と遊び創造協会おもちゃコンサルタントマスター/保育士/幼稚園教諭/株式会社コーチングプラス認定子育てコーチ/一般社団法人日本メンターコーチ協会認定メンターコーチ/子どもとメディアインストラクター(北海道)