3.82019
最後の卒業式 〜専門学校講師9年 私も卒業します〜
昨日は平成30年三幸学園札幌こども専門学校の卒業式でした。
卒業式は袴の学生が多くて華やかです!私は卒業式には色無地を着ていきます。
毎年謝恩会の会場のホテルの更衣室で色無地から辻が花に着替えしてます。卒業生たちもドレスに。
おもちゃコースの可愛い子たち。
週3科目、アナログゲームをしたり、おもちゃを作ったり、ネフの積み木や北海道産の積み木で遊んだり、共同制作をしたりしてきました。おもちゃだけで年間約80回×90分!
年が明け、最後の共同制作は、保育発表会でやったリトルマーメイド。私はシーツ1枚と材料を準備しただけで、みんなで話し合って進めていました。
机に布を固定して分割して下絵を描いた1回目。
範囲が広いので、スポンジで描いていきます。
最後、光を塗ろうとした時、偶然窓からぴったりの位置に光がさして感動!!実際の光の通りに色を入れていました。
学校の本館入口に飾らせてもらいました。
最後の授業は残った絵の具を使ってスライムを作ったり、絵の具の技法を教えたりしました。
あるものからイメージして作ること、作りたいもののためには何が必要か考えられること。
何かひとつのものを作り方を見て作れるようになるだけでなく、たくさん見て、たくさん作って、量をこなす中で身に付く力。学生時代、時間があるからこそできる贅沢な学び方。
こうして、楽しく過ごしてきた多くの時間が、技術とともにみんなの保育士としての底力になってほしいと願っています。
あんなに一緒の時間を過ごしてきたのに、数日後にはそれぞれ遠くへ引っ越したり、仕事が始まったりしてバラバラです。泣いたり笑ったりしました。怒ったこともありました。反抗的だった学生もいました。でも最後にこうしてみんなで笑って卒業を迎えられてよかった。お手紙をくれたり、謝恩会後にメッセージを送ってくれたり、たくさんのギフトを受け取りました。
そして、私もおもちゃコース立ち上げから8年間務めてきた札幌こども専門学校を退職します。
こども學舎に8年間勤め、札幌こども専門学校に8年間勤め、そして不思議と保育園勤務も8年でした。
長男・次男が卒業・入学の年はふたつの専門学校と子どもたちで卒業式4回、入学式4回の年もありました。
午前中こども學舎で授業して、午後札幌こども専門学校で授業して、帰宅して子どもたちに夕飯を作ってからこども學舎の夜間部の授業をした時期もありました。
どちらの学校も開校から2〜3年のところから関わり、学校がどんどん大きくなるのを見てきました。
保育士養成はとても大事な仕事で、私も科目の勉強をしたり、保育学会に出席したり、一生懸命取り組んできました。
学生といると元気が出て、やめるなんて考えられなかった時期もありました。
手作りおもちゃの材料を買って、切って、わけて、としているうちに1年が終わったような気がする年もありました。たぶんおもちゃコースが28人いた時!
男子学生に「先生、この授業失敗だわ」って言われた時、大事なおもちゃを軽く投げられた時(←これはいつも激怒するからそれ以降なし)、つらいこともたくさんありました。
どうやったら若い学生たちに大事なことが伝わるんだろうか。こうしたらどうだろう、こうしたらどうだろう、試しては挫折して、試しては挫折して、無力感を感じたことは数知れず。
授業ないのに行ったことは何回もあるけど、あるのに間違えて行かなかったってことはない。
結婚記念日にメッセージを集めてくれた学年もありました。家に泥棒が入ったと言ったら、お菓子くれたり、何かないか探して財布からくしゃくしゃの謎のクーポンもらったこともありました。優しい。
おもちゃコース選ばなかったのに「生まれ変わったらおもちゃコース選びます」って言ってたり、イベントやオープンキャンパスで一緒になった学生が声かけてくれたりも嬉しかった。
卒業生に現場で出会うのは一番嬉しい!
いろいろありましたが、やりきって卒業する感じがします。
「ああすればよかった」「こうすればよかった」はきりがありませんが、私、次男を幼稚園に送ってから1時間目の授業をしていた9年前から中学2年を終えようとする今日まで、よく頑張りました。
私は自分が短大の時から絵本やおもちゃが好きで、「出会った素敵な児童文化を翌日すぐ子どもに手渡せる!」と思って保育士になりました。
短大時代の先生方が素敵だったから、先生たちみたいになりたいと思い、「教えたことをこの子たちが就職先で子どもたちに伝えてくれる」と思って専門学校の講師をやってきました。
これからはもっと幅広く、保育士さんや児童デイサービス、児童館など現場で子どもと関わる大人や、子育て中の親たちにおもちゃや遊びの大切さ、電子メディアの影響、アナログゲーム体験や販売をしていきます。
現場にいる方におもちゃやアナログゲームを伝えると、「これ、きっと○○ちゃんよろこびそう」「明日やってみます!」と、具体的なイメージを持ってもらえます。現場で信頼関係のある先生から伝えてもらえるなら、いろんな場所で伝えてもらえるなら、すごく広がるかもしれない。
8年間やってきたことを手放すのは勇気もいりましたが、次のことするタイミングなのかなと思います。
授業のために購入した各年齢の指導計画の本、「0歳児」「1歳児」など発達の本も、かなり手放しました。次は何が入ってくるでしょうか。
4月から受験生になる長男・次男のサポートをしながら、新しい仕事のリズムと生活のリズムを作っていきたいと思います。
おもちゃやアナログゲーム、電子メディアについての講座や遊びの広場やイベント、ゲーム販売などなど、市町村・保育園・幼稚園・児童デイサービス・ママサークル・家庭教育学級、興味のある方はぜひお声がけください。遠くへ行くのも好きです。
卒業と、始まりの春です。
mother’s space ミーナ代表/北海道認定木育マイスター/認定NPO芸術と遊び創造協会おもちゃコンサルタントマスター/保育士/幼稚園教諭/株式会社コーチングプラス認定子育てコーチ/一般社団法人日本メンターコーチ協会認定メンターコーチ/子どもとメディアインストラクター(北海道)