ゲームを「選ぶ」私の基準  〜子育てに役立つアナログゲーム〜

3月末で保育専門学校の講師をやめて、いつも忙しかった年度末と年度始まりをのんびり過ごしています。仕事もモノも断捨離して「これから何をしたいのかな」と考えた時、整理し終えてずらりと並んだボードゲームを見て、10年以上かけて集めて遊んできたボードゲーム・カードゲームがやっぱり大事で、伝えていきたいと思いました。

「こんなにあるんだし、今使ってないし」と、ふたつだけ手放したのですが、それがつらかった。本や洋服などはこんな気持ちにならなかったのですが、ゲームは全部大事なんだと気づきました。(とはいえもうここからははみ出さないようにしたい!)

ゲームのいいところはたくさんありますが、年齢を限定しないところが優れていると思います。幼児期は絵本を読んだり公園に行ったりベビマをしたりとやることがそれなりにイメージつきますが、子どもが成長すると関わるツールが限られてきます。その点ゲームは「子どもの遊びに付き合ってる」感なく、ルールを通して大人も対等にその時間を楽しむことができます。

特に小学生はゲームで遊ぶ適齢期!! 「人と関わるのって楽しい」 「考えて達成するのって楽しい」 「協力するのって大事」  など、遊びの中でたくさんのことを学びます。そして、この時期に基盤を作っておくと、中学生になって勉強や部活で忙しくなっても「つながるツール」を持っていられます。それは、数字のゲームだから数学ができるようになるとか、言葉のゲームだから語彙力がつくとか、そんな直接的なことだけではなくて(結果的に身に付くことはあると思いますが)、一緒に遊んだ時間の会話や笑い合った雰囲気が子どもの心に残っていくと思うのです。人との関わりの中でちょっと嫌な思いしたり、負けて悔しくてたまらなかったり、ルールの分からない人や年下の子に優しくしたり、ルールの中でドキドキしながら嘘ついたり、集まったメンバーを見てゲームを選んだり、最初はうまくいかなくても説明書を見てみんなにルールを説明したり、そういう人と人との中での経験が、みんな子どもたちの発達にとって大事なこと。いろんな人といろんなゲームを経験することは、子どもが生きていく上で「問題が生じた時に解決する能力=生きる力」を育むと私は思っています。

もちろん小学生を過ぎても遊ぶことはできるので、中学校でゲーム講座もしますし、大人だけでカフェで遊んだりもします。ゲームのいろんな可能性を伝えていきたいと思っています。そのためには入口はたくさんあったほうがいい。今までは「講座で紹介して販売する」という流れで販売していましたが、ホームページから購入できる流れを整えてクレジット決済ができるようにしたり、手に取りやすいよういろいろ工夫しています。

自宅が近い方にはご予約ゲームお渡しの際、その方が好きそうなゲームを選んで並べています。玄関店舗はこんな感じ。ご予約はこの中のひとつだけでしたが、この日はふたつ購入されていきました。

私が販売しているのは、文化を家庭に根付かせたいからです。ゲーム会でその時だけ楽しくても、家に帰って電子ゲームばかりになってしまうのはもったいない。逆から考えても、「テレビゲームばっかり、もうやめなさい」となった時、代わりにもっと楽しい何かがあることが必要だと思ってます。大人がそれを知っていること、一緒に遊んであげられること。寝る前の10分でいいです。他のこと何もしないで、「子どもと遊ぶ」という時間を作ってほしい。それが子どもの満足感につながり、親子の絆になっていきます。今の生活を変えなくていいけど、10分作ってほしい。その時、読み聞かせでもじゃれつき遊びでもいいのですが、ルールのあるゲームが一番、大人もやりやすいと思います。

発達区分として、中学1年からは「青年期」に入ります。学童期は6年生までです。個人差もあり、境目は4月1日から!ではないですが、長男も、次男も、中学に入って部活や勉強、新しい友達に目が向くようになって、急に手元から離れていきました。6年生までのお母さん、ぜひ子どもとの時間を大切にしてください。無理することは何もなく、ただ、「今が大事」って思ってちょっと時間作るだけで全然違います。子どもも、自分も!

さて、私の最近の仕入れ基準は、イラストの好みやコンセプトの好み、評判もありますが、「2000円くらい」「小さい」「ルールが簡単」「面白い」です。「これがどんなものかわからない」のに、2000円以上だったり、大箱だったりはハードルが高いと思うのです。「試しに買ってやってみたら楽しかった」それがきっかけとなって親子関係がよくなったり、思い出の時間が増えたり、次のゲームがやってみたくなったり、そんな最初のきっかけでいいと思ってます。

小さいので出かける時にも持って行きやすく、最近歩く店舗のようになっています。出さずに帰宅する日も多々ありますが、でかける時にはたいてい会う方に合わせたゲームをカバンの中に入れています。「嫌かな」と思っていた時もあるのですがたいていは皆さん喜んでくださって、その日にちょうどいいゲームを持って行ったことによって子どもの手に渡ったり、高齢者施設に届いたりとどんどん広がっていってます。

3月の大阪でのゲームマーケット以降は、普段仕入れさせていただいてますkleeblattさん取り扱いゲームに加え、作家さんからの直接入荷もしています。私が長男・次男と一緒に遊んでいた10年以上前はドイツゲームが中心で、日本製のゲームはほんの少しでした。でも今はたくさんの作家さんが子どもが遊べるゲームを作っています。新しい文化として応援して、微力ですが流通してほしいと思っています。

購入したゲームの感想や、子どもたちが遊んでいる写真、感謝のメッセージが届くのがご褒美のひとときです。先日は、その日に買っていただいた「もんじろう」で、こんな写真が届きました。

この人はどういう場面でゲームを使うのか、何歳のお子さんと遊ぶのか、どんなゲームが好きなのか、今まで購入していただいたゲーム、そろそろこのくらい難しいののに挑戦してほしいな、いろいろ考えて「このゲームどうですか」とご紹介しています。ゲーム、どれでもいいわけじゃないんです。箱に対象年齢は書いてありますがそれは目安で、経験や、発達段階や、兄弟の人数や、好みなどがあって、やっぱり箱だけ見ててもわからないのです。

「選んでもらってよかった」「出会えてよかった」と伝えてもらえると、「選ぶ」のは価値があることなんだと感じます。

これは多分たくさんのゲームで遊んだら掴める勘なんだろうなと思います。なぜなら、長男と次男は的確にゲームを選べるからです。友達が遊びに来た時、お泊りの時、いろいろな場面でゲームが登場してきました。次男は友達が来たら長時間ボードゲームしていますし、長男の高校のバンドの友達が来た時もカードゲームをしていました。中高生にはごきぶりシリーズが人気のようです。

今日は新中3、男女混ざって我が家のリビングで「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」をやっていました。いろんなカードをつなぎ合わせてプロポーズの言葉を作る超人気ゲーム。ひとり3つ指輪を持っていて、文章が出来たら「結婚しよう!」とプロポーズして、一番よかった人が指輪をもらってもらえます。プロポーズされる人は順番。「僕は」「気身の」などの基本カードは毎回使います。毎回変わる6枚の単語カードは少なくても使い切ってもOKです。

作る時にはシーンと静か、プロポーズする時には爆笑しながら文章を読み上げていました。

文章ができてから女子が、「ねえ、フォーリンラブって何?」。かわいい!!! 13歳〜のゲーム、14歳にはわからない言葉がありました。

2018秋のゲームマーケットで優秀賞を受賞し、長蛇の列ができてその後欠品続きだった「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」は札幌生まれのゲームです。半年待ってようやく再販が決定しました!!  来週あたりには入荷する予定です。

3400円(税込み)です。このゲームは私の取り扱い基準の「2000円くらい」ルールからはちょっとハードルが高いのですが、絶対たくさんの人を楽しませてくれる確信があるため、思い切って注文しました。

成長した子どもたちや大人どうしでわいわい遊びたい方、絶対おすすめです!

現在の在庫状況・ご予約・申込フォームは こちら

 

実際に遊んでみたり、手に取って見てみるのもおすすめです!

4/22(月)10:30〜12:00 アナログゲーム女子会@カフェSuvaco

4/26(金)13:00〜16:00 アナログゲーム交流会@コーチングサロン プラット2・2

5/17(金)10:00〜12:00 みおときみちかとアナログゲームで思いっきり遊ぼう会@バズカフェ

 

5月頃からは市内の幼稚園・小学校・中学校の家庭教育学級のご依頼をお受けしています。電子ゲームの影響・アナログゲームの選び方など講座した後実際にグループに分かれて遊びます。お気軽にお問合せください。

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