NPO白老お助けネットおもちゃ研修→厚真町でアナログゲーム

北海道胆振東部地震から丸1週間が過ぎ、9/14金に予定通りNPO白老お助けネットさんでスタッフ研修をやらせていただきました。

白老に行く日はいい天気のことが多く、日差しが明るいイメージです。赤い屋根の建物が白老町子育てふれあいセンターすくすく3・9です。向かいの保育園から子どもたちが元気に歌う声が聞こえてきました。気持ちのいい朝。でも、家を出る前も、すくすくの中に入ってからもやや強めの余震があり、ちょっと落ち着かない北海道です。

この1週間で5つの仕事がキャンセルになりましたが、アナログゲームの注文が多く、ちゃんと必要なおうちに届いている感じがします。この写真は販売前。最近の私のお気に入り、ワードスナイパーは9月上旬に20個入荷した分が予想通り完売。連休明けにはまたゲームを発注しようと思ってます。

すくすくには素敵な木のおもちゃも、アナログゲームもたくさんあります。それをもっと活用できるように、というのが今回の大きな研修テーマでした。

私は研修は依頼してくださった方から「これをやることによって参加された方にどうなってほしいのか」をおうかがいすることからスタートします。今はどういう状態なのか、どうなったらいいのかをお話していると、何が必要なのかが見えてきます。おもちゃ、手作りおもちゃ、コーチング、アナログゲームの中から一番役立ちそうなものを2時間組み立てて、あとは当日の皆さんの反応を見て進行します。

スタッフが全員保育士資格や幼稚園教諭免許を持っていてより深く学びたい場合もあるし(保育園内の研修とか)、スキルや知識が必要なところもあるし、運営側と現場のコミュニケーションが必要なところもあるし、現場のニーズはそれぞれなのです。

NPO白老お助けネットさんは歴史があり、地域に根差してあたたかく子どもたちをサポートしており、おもちゃやゲームも充実していることは何度か訪れてわかっていたので、何ができるかなと考え、ご依頼内容の「現在あるおもちゃの活用」を中心に、大人の遊び心を呼び覚ましたり、ひとつのおもちゃからイメージをふくらませるヒントをお伝えしました。

手元にあるおもちゃはプラステン。長男1歳の誕生日に購入してから、幼児・小学生・中学生のある日に取り出して遊んでいた事例などをお伝えしているところです。いいおもちゃは子どもの考える力を育てます。「これはどう遊んだらいいですか?」と見せていただいたおもちゃの説明をしたり、私もたくさん発見がありました。

白老は胆振地方なので札幌より震源に近い地域。朝何度か余震があったこともあり、講座スタート時にはなんとなく緊張感が漂っていましたが、すくすくにあるおもちゃでの遊び方を紹介し、手作りおもちゃをお見せして、アナログゲームで笑って遊んで盛り上がると、すっかり楽しい雰囲気になって終わることができました。おもちゃってすごい。

アナログゲームは大盛り上がり。思い切り遊ぶ大人がいる場所は大丈夫だなって思えます。

そして、「このお写真使っていいですか?」とご連絡したら、「いいですよ~」とともに、嬉しい報告をいただきました。

講座の最後に「あ、これも可愛いんですよ」とお伝えしたはらぺこあおむしの折り紙をすぐに作って、午後には小学校から帰ってきた児童館の子どもたちと遊んでくださったようで、「子どもたちに好評でした」とお返事いただいたのです。午前中にお伝えして夕方には子どもたちと遊んでもらえるなんて嬉しい!お伝えしたことの、嬉しいご褒美です。

ちなみにお伝えした折り紙はこれ。折り紙を折って組み合わせると動きます。

現場の方たちは見ればすぐ作れるし、講座の時間を作ることそのものに使うのはもったいないから、作り方だけ資料をお渡しして口頭でお伝えしています。作ることそのものに慣れていなければ簡単な制作をしてハードルを下げるようにしていますが、お助けネットの方たちはさすがです。

この週は地震の影響で勤務している保育専門学校の学生の保育実習が1週間後ろ倒しになりました。お休みだったはずが急に今週授業をやることになり、この日は白老で行けないから、同じ時間この課題を出していただめ学生たちもはらぺこあおむし作ってました。大きいの、小さいの、模様があるの、いろいろ作っていたと報告受けました。学生たちも半年経って成長してきています。

お昼はお助けネット代表で、子どもとメディア北海道の中谷さんとご一緒しました。停電やら仕事調整やらで落ち着かない中、美味しいものと大好きな人とは最高の組み合わせ。だけど時間は短い。もりもり食べてどんどんしゃべる!元気もらいました!

白老まで行ったなら、と、水曜日に行ったばっかりだけど再び厚真へ。水曜日とは違う避難所で子どもたちとアナログゲーム。

「レシピ」はメニューに必要なぐざいを集めるカードゲームですが、小さな子の場合はぐざいをどんどん広げてメニューに描かれたぐざいを探す、かるたとりみたいにして遊んでいます。

小中学生は全員でしばらく人狼をしていましたが、後半はパズルをしたりジェンガをしたり、それぞれに。おばけキャッチも盛り上がってました。

子どもたちが遊んでいる間、ママやスタッフにゆゆた工房の鷲見未織さんから寄付していただいた耳つぼシールを貼ったり、背中にタッチケアしたり。「自分のためになんて何かする暇なかった」と喜んでいただきました。

いつも通る道は通行止め。他にも町内あちこち迂回路です。うっかりスピード出すと亀裂が入ってたり段差があったりして危ない。

町内の避難所は3カ所。少し早めに出て、夕方遅くなる前にあと2か所に寄って、知ってるスタッフに挨拶してきました。

地震から1週間。「水が出た!」と、この時聞きました。長い断水だったと思います。

水が出て、学校が始まったら少しはいつもの生活の近づくのでしょうか。

静かで、美しい厚真の夕方の景色。

いつもの町が戻るにはまだまだ時間がかかるんだと思います。

厚真町・安平町・むかわ町、被害の大きかった胆振地方の町にはそれぞれ仕事で訪れたり、知り合いがいたり。公式facebookページやホームページを確認して、また必要な時に必要な支援ができたらと思います。

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