9.282021
難病の子どもが社会とつながる体験イベント ~木育ワークショップ~
9/26(日)に、オンラインにて「難病の子どもが社会とつながる体験イベント」が開催されました。
今回のイベントは本来、富山県にあります社会福祉法人くるみさんの高学年の子どもたちが自分たちで企画をして車いすで新幹線など公共交通機関で軽井沢に移動し、軽井沢のほっちのロッヂさんで木育イベントを一緒に行う、というものでした。くるみさんよりNPO芸術と遊び創造協会にご依頼をいただいて、協会からお声がけいただき、おもちゃコンサルタントとして、木育マイスターとして講師をさせていただきました。
8月に開催される予定でしたが新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言となり、延期してオンラインでの開催となりました。 同じ場所でみんなで顔を合わせることはできませんでしたが、3団体が交流し、それぞれに木育を通して心地よい時間を過ごしてもらえるように、難病児ときょうだいのための「オンラインおもちゃの広場」の仲間と一緒に準備を進めてきました。また、今回は木育推進ということで北海道水産林務部森林管理局森林活用課にもご協力いただきました。
富山県高岡市 社会福祉法人 くるみ
長野県軽井沢町 ほっちのロッヂ
東京都新宿区 NPO芸術と遊び創造協会
北海道札幌市 北海道水産林務部森林環境局森林活用課 「北海道の木育」
オンラインイベントは1時間で想定していましたが、実際は1時間15分くらい。当日の様子をご紹介します!
くるみさんは子ども9名大人11名で20名、ほっちのロッヂさんは子ども9名大人4名で13名、芸術と遊び創造協会2名で総勢35名の参加でした。
はじめに簡単にそれぞれの紹介の後、早速木育のお話へ。荷物は事前に富山と軽井沢へ送ってあります。
北海道の木育のパンフレットを見せると「ある!ここにある!」とみんなが画面に出してくれました。離れていても「おんなじ」って嬉しいよね!
子どもたちが飽きてしまわないように、大人も一緒に楽しんでもらえるように、みんなが自分のこととして木育を感じてもらえるように考えました。
「木育とは」「あれも木育・これも木育」、いろんなことが木育なんだよ、と話をした後、先週観に行った日本一早い紅葉を皆さんに画面共有!
旭岳ロープウェー、9/20の様子です。
「上の方に白いのが見える!!」
下りのロープウェー、小さいのに画面をよく見てくれています。
下の方は緑が多くて今がベストシーズンという感じはしなかったのですが、
ロープウェー上の方になるとこんなに美しい!!
ここは別名「カムイミンタラ」神々の遊ぶ庭、とも言われています。
足元も、
見上げても綺麗。
本当に神様が遊びに来そう。
小さな湖もたくさんありました。
でも、遠くまで行かなくても大丈夫。これは今日の朝の近所の公園へのお散歩。今日の朝日です。
しらかばの木、よく見ると真ん中の葉っぱだけ黄色く紅葉しています。
ここで画面共有は終了。ここからは画面で直接紹介!
外で拾えるまつぼっくりにはいろんな種類があるよ、と見せたり、
木のおもちゃを見せたり、
さっき画面で見たしらかばの実際の葉っぱや
しらかばは幹は白くて枝は茶色いこと、枝を使ってスプーンやフォークなど普段使うものを作ることもできるのを見せました。
さあ、いよいよ制作です。「車いすにつける名札を作りたい」とのご希望だったので、北海道と、富山と、軽井沢3か所にあるしらかば材を選び、しらかばの葉っぱのかたちの名札のキットを用意しました。制作は木育仲間のようてい木育倶楽部さんにお願いしました。
まずは大人の皆さんに、バーニングペンの電源を入れてもらいます。
材料は手元にあるかな?
しらかばの板・やすり・布・ひも・小さなおさかなに入っているのは蜜蝋ワックス。蜜蝋ワックスは蜜蝋と油を湯煎して作りました。
やすりは木片に巻いておくと力が入りやすくやすりがけしやすいです。蜜蝋ワックスを塗布すると表面が保護されて汚れがつきにくくなります。
手元が見やすいように準備した台は実はカホン。材料を並べたら画面で見えにくかったため色画用紙を貼りました。
「これも木育イベントで作った楽器なんですよ」
とお見せして音を出したら、カホン見せてくださった方がいました!
思いがけない「おんなじ」は、より嬉しいです(⌒∇⌒)
やすりでゴリゴリゴリゴリ、バーニングペンでジュジュジュジュ~、蜜蝋ワックスぬりぬりぬりぬり。
「マジックとか色鉛筆で描いてもいいよ」と見せると取りに行ったり、出来上がったら見せてくれたり、なぜか踊ってくれたり?!時々離れては画面に報告に戻って来てくれたり。
小さな下の子のためにお名前を書いてあげていたママさんが完成したのを見せてくださったり、作っている様子を教えてくださったり。
子どもも大人もみんな、離れていてもつながりながら同じ時間を過ごすことができました。小さな赤ちゃんたちはやすりの音が心地よくて時々寝たり、目覚めたり。休日に家族が穏やかに木と触れ合っているのは赤ちゃんにも心地よかったかな?
くるみさんからは「ありがとう」の声を聞くことができました。くるみさんからいただきました写真です。
楽しそう!
かわいい~
集合写真掲載許可いただきましたので皆さんの嬉しいお顔、見てください。楽しかった時間が思い出されます。
最後に全国に広がるおもちゃ美術館の中から、もうすぐオープンの木曽おもちゃ美術館のご紹介もさせていただきました。
今回は日本財団さん主催の「THOOTHFAIRYチャレンジキッズプロジェクト」の事業として開催されました。
歯科治療で使われる金属がリサイクルされて難病の子どもたちの支援になっています。
いろんな支援のかたちがあります。自分ひとりでできることはほんのわずかですが、知ること、伝えること、無理なくできる小さな関わりを続けていきたいです。今回は素敵なご縁をいただきました。関わってくださった皆様、ありがとうございました。
mother’s space ミーナ代表/北海道認定木育マイスター/認定NPO芸術と遊び創造協会おもちゃコンサルタントマスター/保育士/幼稚園教諭/株式会社コーチングプラス認定子育てコーチ/一般社団法人日本メンターコーチ協会認定メンターコーチ/子どもとメディアインストラクター(北海道)